世間には声が大きい人がいる。状況によって声が大きくなってしまう人がいる。そういう人たちはどうして声が大きいのか?声が大きくなってしまうのか?彼らの心理的特徴について書こうと思う。
声が大きい・大きくなってしまう人の心理
1、情緒不安定
情緒不安定の人の中にはついつい大きな声になってしまう人がいる。
たとえば状況も考えずヒステリックにわめく人がいる。そういう人の中には情緒不安定な人がいる。
情緒不安定な人すべてがヒステリックにわめくわけではない。きちんと自分をコントロールできる情緒不安定な人もいる。だが、自分をコントロールできない情緒不安定な人もいる。
そういう自分をコントロールできない情緒不安定な人が場をわきまえることもなく、大声でわめきちらしてしまう。
こういうタイプの情緒不安定な人は感情的になると自分を見失い、大きな声を出したり、泣いたりなど感情的な行動をとりやすい。
発作的に自傷行為をしたりする人の中にも情緒不安定な人が多い。
●疲れている人・ストレスが溜まっている人も情緒不安定になりやすい
疲れていたり、ストレスが溜まっていたりする人も情緒不安定になりやすい。現代はストレス社会といわれている。ストレスが溜まりやすいということは疲労もたまりやすいということだ。ストレスや疲労を上手に解消しないとあっという間に情緒不安定になってしまう。そういう社会を生きている。
上手にストレス・疲労を解消できるようになろう。それができれば、情緒不安定になって大きな声を出してしまうリスクを下げることができる。
2、暴力的
暴力的な人の中には大きな声を出す人が多い。
このタイプの人は相手を威嚇するために大声を出したりする。ヤクザ映画や闇金のッドキュメンタリー映画で大きな声で相手を脅すヤクザや闇金業者を見たことあると思う。
彼らは相手に恐怖を与えるために大きな声を出す。
大声を出す理由は相手に恐怖を与えることによって自分の立場を有利にするためだ。
たとえばケンカなどで大声を出し合うシーンを映画や漫画などで見たことがあると思う。この大声を出す行為も自分の立場を有利にするのが目的だ。
人は恐怖を感じれば萎縮する。その恐怖から解放されるなら相手の言いなりになってもいい気持ちになる。そういう心理が大きな声で脅された人の中に生じる。それを大きな声で脅す人間にはわかっている。だから大きな声を出して相手を脅す。
暴力的傾向が強い人はこの大きな声で脅すという行為を使いやすい。
3、感情表現豊かな人
感情表現が俳優のように豊かな人がいる。そういう人の中には大きな声を出す人がいる。
感情的になるシーン。たとえば誰かを説得するシーン。ついつい説得に力が入って声が大きくなってしまう。そういう人は多いと思う。普通の人でも声が大きくなってしまうシーンでは感情表現豊かな人は普通の人以上に大きな声を出してしまう。
つまり、感情表現豊かな人は普通の人より大きな声を出しやすいということだ。
たとえば、おもちゃ屋さんの前で「おもちゃ買ってえ」と泣きじゃくる子供がいたとする。その傍らには感情表現豊かな母親がいたとする。その母親は子供を叱る。普通の母親だったら場をわきまえて感情をコントロールして子供を叱る。
でも感情表現豊かな母親は自分の怒りをそのまま表情や声に表してしまう。結果、鬼のような形相で子供を怒鳴りつけてしまう。
これは極端な例だが、感情表現豊かな人にはこの例のようなことをしてしまう可能性が高い。
さらに感情表現が豊かな人は自分の好きな話をしているとき、夢中になってつい声が大きくなってしまう傾向が強い。別れ話などをしているときも普通の人より大きな声が出てしまう傾向が強い。
良くも悪くも感情表現豊かな人は感情をストレートに表現する。そのため、周りの状況も考えずに感情をストレートに出してしまいやすい。
もちろん、自分の感情表現を抑える術を身につけている感情表現豊かな人は自分をある程度まではコントロールできる。でも疲労やストレスなどで理性が弱くなるとそのコントロール能力が低下し、感情をそのまま表現してしまう可能性が高くなる。
感情表現豊かな人にはそういう性質がある。
4、自己防衛
自分を守るために大きな声を出す人がいる。
自分のコンプレックを隠すため、自分の失敗を隠すため、自分のプライドを守るためなどに大きな声を出す。大きな声を出せば、相手を威嚇できる。威嚇し、相手を怖がらせることができれば、自分の隠したいものを隠し続けられる確率が高くなる。だから人は隠し続けたい秘密があると大きな声を出す。自分の秘密を守るために。
他人には言えない秘密を持つと人は防衛的になる。これは誰もが持っている性質だ。
秘密がある人がなぜ防衛的になるのか?それは悪いことをすれば相手に笑われる・バカにされる・軽蔑される・嫌われる・怒られる・非難される・罰を受ける可能性があるからだ。その可能性が現実にならないようにするために防衛的になるのだ。秘密が相手に知られれば、相手に笑われる・バカにされる・軽蔑される・嫌われる・怒られる・非難される・罰を受ける可能性が現実となるかもしれないという恐れがあるから防衛的になるのだ。
大きな声を出すという行為は自己防衛のひとつなのだ。
プライドが高い人・自信のない人・劣等感の強い人・ずるい人・損得勘定の強い人・情緒不安定な人・感情表現豊かな人などの中には自己防衛のために大きな声を出す人が多い。
普通の人でも何か他人に知られたくないことがあれば、防衛的になって、大きな声を出してしまう場合がある。
つまり、すべての人の中には自己防衛のために大きな声を出してしまう可能性があるということだ。
この事実を知っている人は多い。そのため、大きな声を出す人は何か秘密を抱えているんじゃないかと疑われる可能性が高い。もし、この記事を読んでいる人の中に他人には知られたくない秘密を抱えている人がいたら、その秘密を隠すために大きな声を出すのはやめたほうがいい。その行為は「自分には他人には言えない秘密がありますよ」と言っているようなものだからだ。だから秘密があるときにはその秘密を隠すために大きな声を出さないほうがいい。
ちなみに僕は若い頃、秘密を隠すためによく大きな声を出したものだ。これは僕の黒歴史のひとつだ。
5、もともと声がでかい
出川哲郎という芸人をご存知だろうか?
彼は地声が大きい。拡声器を使って話してるんじゃないかと思うくらい大きい。
彼のように地声が大きい人が世の中にはいる。そういう人は普通に話していても大きな声で話しているように周りにいる人には感じられる。
また工事現場で働く人など、日常的に大きな声を出している人も声が通常時でも大きな声で話す人が多い。
6、自己顕示欲が強い
自己顕示欲とは目立ちたいという気持ちのことだ。目立ち立ちという気持ちが強い人ほど自己顕示欲は強くなる。
この自己顕示欲が強い人の中には大きな声を出す人がいる。
なぜ大きな声を出すのか?
それは大きな声を出せば、注目を浴びることができるからだ。自分の話を他人に聞いてもらえるからだ。
そんな気持ちを満たすために大きな声を出す。
暴走族が大きな音を出したり、改造車で空吹がしする人にもこの自己顕示欲が働いている場合がある。「オレの音を聞け!」「ここにオレはいるぞ!」「オレはこんなすごい音を出せるんだぞ」「こんなすごい音が出るバイクに乗ってるんだぞ」という主張をすることによって自己顕示欲を満たしているのだ。
自分のかっこよさに酔う自己陶酔型の人間がこのような形で自己顕示欲を満たす場合がある。バイクで大きな音を出して自己顕示欲を満たしている人の中には「バイクでこんな大きな音を出せるオレかっこいい」と思っている人がいる。自分がかっこいいと思っているから他人もかっこいいと思っている。このタイプの人はそう思っている場合がある。
このタイプの人はナルシストなのだ。自分がかっこいいと思うものは他人もかっこいいと思うタイプのナルシストなのだ。こういう思い込みの強いナルシストが世の中にはいる。そういうタイプが自分のかっこよさを他人に押し付け、迷惑をかけている場合がある。暴走族の中にはそういうタイプの人がいる。
大きな声を出す人の仲にもこういうタイプのナルシストがいる。「大声を出して、堂々と話す自分はかっこいい」「堂々と話の内容を他人の前で言えるオレかっこいい」という思い込みがこのタイプのナルシストにはいる。
自分がかっこいいと思っている&他人もかっこいいと思っているからこのタイプのナルシストは自分の行為が他人に迷惑をかけていることに気づけない。
7、サディスト
攻撃することが三度の飯より好きという人間がいる。
攻撃することで他人が苦しむ姿を見るのが楽しくて仕方ない。そういうタイプの人は大きな声を出して、他人を怖がらせることに喜びを感じる。だから大きな声を出す。出し続ける。相手を怖がらせるために。相手の怖がる姿を見て喜びを感じるために。
自分の喜びのために大きな声を出し、相手を怖がらせるのだ。自分の快楽のために大きな声を出し、相手を怖がらせるのだ。
そういうサディストがこの世にはいる。
こういう人間はいじめや家庭内暴力の加害者になりやすい。
8、ストレス解消
ストレス解消に大きな声を出す人がいる。
ストレスが溜まると人は攻撃的になる。その攻撃性を解消するために大きな声を出す場合がある。攻撃性が解消されれば、ストレスも解消されるからだ。
大きな声で部下を叱る。大きな声で子供叱る。そういう行為で自分の攻撃性を発散し、ストレス解消をする。
そういうストレス解消をしている人がいる。
このタイプの人はいじめや家庭内暴力の加害者になりやすい。